「忙しくて」が口癖の人は暇でも「忙しい」
皆さんの周囲にいませんか?
「忙しくて締め切りに間に合いませんでした」
「バタバタしてて連絡できませんでした」
何かと「忙しい」を理由にする人が。
今回はそういう人に私が3年目にして見切りをつけた話です(笑)。
【目次】
「とっても忙しく、一生懸命な人」と思っていた
3年前、彼はその職に就いたばかりで「まだ何もわからなくて」が口癖でした。一応上司なのですが、初めての仕事内容なのは明白だったし、人員不足も見て取れるので、彼がてんてこ舞いでしかも現状が滞ってしまいがちなのは仕方ないんだろうと思っていたんです。
「誠実さがモットーです!」
と自ら言う彼。
なるほど、人に対する態度は謙虚だし周りにも好かれている様子。
ですから、彼の仕事上のミスや遅れは
「誠実な彼でもやりきれないくらいの仕事量でかわいそう」
と言う見方が大勢でした。
もちろん、私もそう思っていました。
夜になると涙を浮かべて、自分のいたらなさを話に来る彼。
残業代は支給されない私ですが、それに付き合って慰め、励ましていました。
ミスが減らない、変わらない、変えない彼
誠実な彼なので、当然「改善したいんです!」と言います。
こちらもそれを応援しようと、仕事の仕方を提案したり、
彼のサポートになるようなツール、グッズ購入に付き合ったりしました。
1年目はそんな感じですぎて行ったのです。
しかし、
冷静になって現状を見てみると、彼のミスは全く改善されないのです。
それも「すぐにできそうなこと」さえも。
電話の折り返しを、今やってしまえば5分で済むのにやらない。
好きなことから先にやってしまい、気が向かないものは後回し。
後に回したことで、どんどん記憶の彼方にいき、忘れてしまう。
それが実は大事な連絡だったり、伝言してもらえなかったことで担当者が窮地に陥ったりするのに、彼は毎度繰り返します。
彼は泣いて謝るのですが、またまったく同じことをやってしまいます。
ここまでくると、さすがに考えを変えるしかない。
「努力しても苦手なのかも・・・・」
「彼も、やらないのではなくて、できないのだろう。本人も苦しいはずだ」
そう納得しようとして、彼に目くじらを立てないようにしました。
周囲が彼の仕事を負担し、優雅な彼
3年目になると、彼の上司に「とても良い人」が就任しました。
とっても良い人で、全ての人に尽くそうとします。
彼が忙しくて仕事が滞っていることも早々に気づき、大半を肩代わりするようになりました。本来は彼がしなければならない仕事まで。
そうして、彼の仕事量は格段に減ったはずでした。
しかしミスは依然として減らない。
連絡の忘れも多い。
「量の問題ではないのかも。努力してもできないこともある。」
そう自分に言い聞かせました。
しかしある時、我慢の限界、リミッターが振り切れてしまいました。
私が遅くまで残業して職場に戻った時、彼は一人の社員と雑談に興じていたのです。後で聞いたら1時間も。彼は正社員なので、その時間も残業代の対象にります。
その日も彼の伝言の遅れでこちらが残業に。
さすがに勘忍袋の緒が切れてしまいました。
私が切れすい緒なのかもしれませんが(^_^;)。
ただ一つ言えるのは「成長しない」ということ
といっても、もう彼に対して批判したり非難したりはしません。
それで事態や改善されるのなら意味がありますが、この3年でそれはないと学習していたので私は何も言いませんでした。
そして、申し訳ないけれど、心の中で彼とサヨナラしました。
もちろん上司ですので最低限の報告はしなくてはなりませんが、彼を介してのやり方は修正し、接点をできるだけ減らします。私の仕事はちょっとした手違いがお客様にご迷惑をかけてしまいます。
彼はもう3年目。この仕事では中堅・ベテランの年数です。
でも1年目と変わらない仕事ぶり。
その要因が、彼自身のせいとは言えないものも大きいのかもしれませんが、「忙しくて」を口癖にしている以上は成長しないんだな、ということを私が学んだ3年でした。
多忙で多くの業務をこなしている人ほど「私は忙しい」とは言わない、と聞いたことがありますが、本当なのかもしれませんね。
自分の業務、職務に本当に誠実な人は、多忙なりに遂行できるよう、方法やスケジュール、優先順位を工夫し、責任を果たしますから。
そして、そのプロセスの繰り返し自体が、自身の成長になりますもんね。