仕事に行くのが憂鬱・・・ その正体と解消法を検証してみた!
「あー、仕事行くのやだなー・・・」
仕事が好きな自分なのに憂鬱な気持ちに支配されがちな日々が続いていると感じていた。
仕事するのは好きなのに。
好きなのに、イヤだ?
そんなのはイヤだ。
そこで、ある1日をとりあげて検証してみた。
目次
ある日の検証
検証のポイント
・気分の観察
・気分アップアイテムとその効果
・行動と気分の関係
・芽生えた気分
・行動の結果(仕事の達成度)と気分
・自分の気分をあげるものは何か?
検証の実際
【朝】
気分:重い。なんだかわからないけど憂鬱。
行動:ポンコツだがお気に入りの車(気分アップアイテム①)で高速道路を走る。運転中は自分だけの空間。独り言でいろんなことをつぶやいてみる(気分アップアイテム②)のだが、気分が下がっているときは続かずいつの間にか黙って運転していた。
結果:まだまだなんとなく重い気分のまま
【仕事前】
気分:変わらず重い。何がどう重いのかぼんやり。
行動:カフェに立ち寄る(気分アップアイテム③)。この日はマクドナルド。朝の時間は大人しかいない。静かな時を過ごせる。「飲み物代は場所代」だと思っているので、100円(コーヒー Sサイズ)で仕事前の整理ができることには感謝、感謝。周りを見渡すと、試験勉強らしきものに静かに打ち込んでいる大学生、新聞をゆったりと読む初老の老人だけである。「ああ、ここでこの時間で、自分だけのひと時を過ごしているんだな」と思うと、少し気分が落ち着いてきた。この時間にできる作業をタブレットでサクサク済ませていく。
結果:捗る。嬉しくなる。落ち着く。感謝。
【午前の仕事へ】
気分:無理やり上げていく
行動:果たすべきタスクが明確なので、手順通りに動く。人相手なのでそのタスクがうまくいくためには自分の気分に振り回されている場合ではない。それではうまくいかない、とわかっているので、無理やり気分をあげる。口角を上げ、目をもう少し見開く。声のトーンをあげる。約束の場所を人を待つ。人の姿が見える。「ああ、来てくれた、よかった・・・」。安堵と相手への感謝が芽生えて、心がほっこりする。この時間の相手は子どもである。学校へ行けなくなった子ども。外で会う約束をすることすら彼らには重い。ましてや約束を守って来てくれたなんて、ほんとに嬉しい。緊張した面持ちからわずかに笑顔を見せてくれると心からそう思う。
結果:感謝と嬉しさで心が半分満たされる。
【昼】
気分:安堵と「一休みしたい」
行動:午前のタスクが良い形で完結できたので心地よい疲れ。無理やり引き上げた気分の半分はそのまま無理なく定着。半分は疲れに変わっている。15分時間ができたので再びカフェへ。夜の催し関連の連絡をサクサクこなしていく。良い返事がきたことにより心の中の「なんとなく重い」が半分晴れる。
結果:午前の仕事への満足感と休憩でのリセットに成功。午後の部への「覚悟」が芽生える。
【午後の仕事】
気分:少しだけ憂鬱さはあるが、軽い。
行動:打ち合わせをこなしていく。いくつかのミッションはあるものの、大きくは一つに絞って集中していく。午後の部のメインイベントはカンファレンスだ。このケースでの初のカンファレンス。メンバーも初めてどうし。ファシリテーターとしてどう「いいもの」に仕上げるか?そこに集中する。感覚を研ぎ澄ます。自分の気分を排除していく。目の前の論点とメンバーの表情、言動に自分の全神経を注いでいく。論点をぼやかさない。なんとなくの語りから話し合いが冗長なものに拡散しないようにするのが私の役目だ。無駄な会議を体験させてしまうと、メンバーは今後会議への信頼性を失ってしまうからだ。各々から出る意見はいろいろなものを纏って放たれる。情緒的な装いだったり、理論武装だったり。その纏いは、話し手にとっては理由があるのだ。そこを汲み取りつつも、論点が情緒や武装に持っていかれないように死守し、会議が迷子にならないよう全力を尽くす。
結果:会議上で真実が明確になり、メンバーの意識と方向性がガラリと変容した。ミッションは果たせたと思うとホッとする。安心と達成感と、この議論に耐えてくださったメンバーに心の中で感謝。
【夜の催し】
気分:もやっている気分があるものの前進モード。
行動:既に1日の3分の2が完了しているため、朝よりは随分気持ちは軽い。夜の部は講演会である。主催者として目まぐるしく動く。気分に浸る暇はない。ただ動く。講演開始。全体を見守る。講師と聴衆の融合を一番のミッションに据えているのでそこに集中する。休憩時間での相互交流も今回は重要な位置づけだ。そこをどう演出するかに気持ちを注ぐ。
結果:講演は成功。聴衆の表情が温かく、満足げなものに変わっていく。交流もなされ、新たな繋がりができていることを確認できた。心地いい。ホッとしている。感謝。達成感。満足。もやった重い気分はない。
考察
1 重い気分の正体
1日の前半にモヤがかかるようにあった重い気分は、
①まだやっていないことへの億劫さ
②うまくいくかどうか未知なので落ち着かない
③ミッションは本当はさほど多くないのに、そこに目が向かない
以上の3点から発生していることがわかった。
・・・って・・・、あれ?あれ?
つまりは「まだやっていない」と「本当の中身を具体的に認識していない」の2点てこと???
この、二つの「ない」のせいで気分が重かったのか?
それって、誰のせいでもない・・・
2 重い気分の解消法
これらの解消法はいたってシンプル。
・ミッションとタスクを明確にする。
・気分の前に具体的に行動する
のみだ。
3 重い気分が達成感に変わるキー
こうやって検証してみると、私にとって気分を引き上げて最大の成果を得るためのキーは以下の通りだとわかった。
・感謝を感じること
・論点、ミッション、タスクを明確にすること
・自分の役目を明確にすること
・今は何に集中するのかをはっきりさせる
・自然と気分が上がるのではなく無理やりにでも上げる
・気分より行動を優先する
赤字にした部分に思わず苦笑してしまった。
要は「明確さ」「行動」「そのシーンでの在りように無理にでも引き上げる」ことが私にとって大事なことだとわかった。
つまり、気分にフォーカスすること自体が重くしてしまう根源だったのだ。そして、ささやかなシーンで突然芽生える感謝。これが重さを温かく変換してくれるエッセンスになっていることにも気づく。
気分や意欲という内的なものが常時高い状態であればいいのかもしれないが、人間は面倒くさがったり、楽をしたかったりする生き物だ。その摂理に逆らって仕事でのパフォーマンスを上げたいならば、内的な変化を受身的に待つのではなく、行動によって気分を上げていく手法が最速だ。
この検証による考察と結論は、あくまでも私個人のものだが、結構一般的にも該当するのではないか?と思ってしまった。
あなたはどうだろうか?